小説

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01仮魔女物語

002_プロローグ(2)

それから、三時間が過ぎた。  ララはまだ来ない。マリアラは本を読んでいたが、一冊読み終えてもまだ連絡がこないことに、さすがに不安になってきた。日は既にとっぷりと暮れ、さっきのマヌエルが溶かした雪も、また元どおり積もり始めている。休憩所に残っ...
01仮魔女物語

001_プロローグ(1)

休憩所は、外から見ても混雑していた。仕方がない。まだ九月の終わりだというのに、真冬のような大吹雪が襲ってきたのだから。  吹雪が来たら、休憩所へ逃げろ。  幼年組の子供たちが学校でたたき込まれることのひとつだ。  でもまさか、孵化した今も、...
13魔女の誕生

レイルナート_3

フランチェスカはようやく我に返った。 身体中に活力が満ちている。  指先の隅々にまで血が通い、潤っているのが感じられた。腹の底に活力の源が生まれていた。この一年というものほとんど増えていなかった体力が、戻り始めている。 とても満ち足りている...
君の上に降る雨が、せめて穏やかなものであるように

01 Twitterの滝(1)

Twitterは、どうどうと音を立てて降り注ぐ瀧に似ている。  それは膨大なデータの奔流だ。以前写真で見たナイアガラの瀧なんて目じゃないくらいの、堂々たる偉容。果てしなく続く瀧の連なりは、まるで空が半分に割れたかのようだ。  銅色の空から、...
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