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02魔女の相棒

初日 日勤(4)

*  休憩を取りつつ浄化作業を続け、日が暮れる頃に今日の作業が終わった。  三日月湖のほとりをぐるりと周るコースで、進んだ距離はおよそ一キロ。浄化した木は百二本。一番初めの研修初日の体たらくを思い出せば、かなり効率よく進めるようになったと言...
02魔女の相棒

初日 日勤(3)

*  昼食に行ったのは、一時が近くなってからだ。 ステラの言った“青空食堂”は、市街地のすぐそば、既に浄化の済んだ辺りに作られていた。 思いがけず、とても規模が大きい。 「こんなに大勢が働いてるんだ……」  ピークが過ぎたのか、机も椅子も空...
02魔女の相棒

初日 日勤(2)

森の浄化は、地道な作業だ。 まず、土壌からだ。地面に左手を当て、〈毒〉を探す。〈毒〉は本来、マリアラたちの住む大地とは別の次元にあると言われる、【毒の世界】にしか存在しない。明らかに異質な存在だから、引っ張り出すのは簡単だ。 確かに、こない...
02魔女の相棒

初日 日勤(1)

空から見ても、南大島の惨状は酷かった。  仮魔女試験のあった日――雪山に魔物と狩人が乱入したあの日、グールド=ヘンリヴェントと名乗った狩人は、魔物を使って800ヘクタールもの森林を焼いた。山火事の被害は甚大だったが、人的被害は幸いそれほどで...
02魔女の相棒

魔女の相棒-プロローグ

朝九時。日勤の始まりだ。  今日からまた一週間、相棒選出のための研修が始まる。今回の相棒(暫定)は、フェルド――フェルディナント=ラクエル・マヌエルだ。背が高い。真っ黒な硬そうな頭髪は短く切られ、黒々とした眉毛が一本気な内心を窺わせる。 彼...
01仮魔女物語

治療院の魔女(5)

*  治療が済むと、もうすっかり夜だった。 治療院の鍵を閉めていたディアナが、さて、と言いながらこちらを振り返った。 「遅くなっちゃってごめんなさいね、マリアラ。手伝ってくれてありがとう」「いいえ、こちらこそ、助けていただいてありがとうござ...
01仮魔女物語

治療院の魔女(4)

*  ディアナの治療院は、コオミ屋から少し戻った場所にあった。 小さな、可愛らしい建物だった。入ってすぐ待合室になっていて、受付カウンターの向こうに事務室、その隣に治療ブースが見える。  待合室には誰もいなかった。ディアナは待合室を横切り、...
01仮魔女物語

治療院の魔女(3)

コオミ屋はお茶もお菓子も最高に美味しい、という、エスメラルダでも特に有名な店だ。製菓販売が主だが、喫茶店も兼ねている。ここのアフタヌーンティーが本当に絶品なんだよ、と、以前リンが話していたので覚えていた。  もしリンと一緒に来たのだったら、...
01仮魔女物語

治療院の魔女(2)

*  今日は運がいい。三時が近づく頃には、再びそう思えるようになっていた。 選んだ本は大当たりだったし、お昼ご飯も美味しかった。マージの喜びそうなチョコレートも見つけたし、まだ見ぬルームメイトと一緒に食べるための自分用も買えたし。  きっと...
01仮魔女物語

番外編 治療院の魔女(1)

「申し訳ない」  やってきてすぐ頭を下げられマリアラは慌てた。目の前で金色のつむじが渦巻いている。 「早いところ空けさせようとはしてるんだが……なにぶん荷物が多くて。本当に申し訳ない」  仮魔女寮の待合室はいつも閑散としている。仮魔女はみん...
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