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02魔女の相棒

三日目 非番(4)

「済まないが、少しだけ時間をくれ。――今日は非番だろう。勤勉だな」  ガストンが先に立って森の方に歩いて行くので、マリアラもついていった。特に内緒話をするつもりはないらしく、司令部の邪魔にならないところまで来ると足を止めた。振り返って、笑顔...
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三日目 非番(3)

南大島は昨日と全く変わった様子がなかった。 三日月湖のほとりに設えられた司令部で、ステラは眉を顰めてよれよれのファイルを覗き込んでいた。が、マリアラとフェルドの来訪に気づいてぱっと顔を上げた。 「あら、来てくれたの? ごめんね、非番なのに…...
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三日目 非番(2)

部屋に帰っても、ルームメイトはいなかった。もう九時半を回っているから、工房に出勤したのだろう。 シャワーを浴びて帰ってきても、やっぱりいない。当たり前だ。仕事中なのだから。  マリアラはベッドにぼすんと倒れ込んだ。――疲れた。 昨日は結局出...
02魔女の相棒

三日目 非番(1)

ララは、ダニエルの髪がお日様の光にキラキラ輝くところを眺めるのが好きだ。  今日は、十一月が近いエスメラルダでは珍しく晴れ間が覗いていた。ダニエルがフェルドの“面接”会場を、休憩所ではなく青空食堂に設定したのでララは満足だった。朝食のピーク...
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二日目 当番(5)

休憩所の中は暖かだった。マリアラは自分の格好を見下ろして、更に気が滅入った。制服は泥だらけで、手は血まみれだった。袖にも裾にも血がついている。 「手、洗って来なよ」  普段どおりの穏やかさを取り戻したフェルドの声がそう言った。お言葉に甘えて...
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二日目 当番(4)

ラルフとルッツ、それからアルノルドが立ち去ってから、少しして。 マリアラは立ち上がった。短い間に様々なことが起こりすぎて、頭がパンクしそうだった。戸口を出る前に、耳を澄ませた。森の中はすっかり静まりかえっている。 虫の声も聞こえない。この辺...
02魔女の相棒

二日目 当番(3)

次に我に返ったとき、時間は一時間ほどが経過していた。ケガ人の呼吸は落ち着いていた。包帯は全部外れていて、火傷はすっかり癒えていた。彼の体を蝕んでいたものも、すっかり取り除かれている。 獣じみた少年は少しこちらに近づいていた。魅入られたように...
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二日目 当番(2)

*  その日、二人は記録を作った。一日だけで、今まで浄化してきた面積の、実に一週間分に当たる浄化を済ませた。 ステラは感嘆し、ジーンとメイカはまた喧嘩をし、フェルドとマリアラは、本土から飛んできた保護局の調査員に詳しい聞き取り調査をされた。...
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二日目 当番(1)

二日目の朝が来た。 今朝は曇りで、昨日よりかなり寒かった。出勤前にマリアラは、支給されたばかりのコートを羽織ってきた。軽くて、とても温かい。よく眠ったから疲れも取れて、元気いっぱいだ。 今日は当番日だ。南大島の休憩所で、ひと晩過ごすことにな...
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初日 日勤(4)

*  休憩を取りつつ浄化作業を続け、日が暮れる頃に今日の作業が終わった。  三日月湖のほとりをぐるりと周るコースで、進んだ距離はおよそ一キロ。浄化した木は百二本。一番初めの研修初日の体たらくを思い出せば、かなり効率よく進めるようになったと言...
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