02魔女の相棒

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02魔女の相棒

五日目 非番 午後(3)

フェルドは別に逮捕されているわけではない、と歩きながらミシェルは言った。 ミシェル自身、何があったのかよくわかっているわけではないらしい。フェルドの部屋の前を通りかかったら扉が開け放されており、中には清掃隊員が何人かいて、フェルド自身は廊下...
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五日目 非番 午後(2)

午後一時。 マリアラはドキドキしながらフェルドが来るのを待っている。 心臓が潰れそうだ。  リスナ=ヘイトス事務官補佐室長から連絡があったときは、当たり障りのない返事をして乗り切ることができた――と思う。声も震えなかったし、目も逸らさなかっ...
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五日目 非番 午後(1)

午後一時。ジェイドは早々と、【魔女ビル】に戻ってきた。 今日の出勤は、ほぼ空振りだったのだ。  海に潜って逃げた魔物の後始末のためにミーティングまで行われたというのに、蓋を開けてみたら肩すかしだった。 人魚と話がついたというのである。  人...
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五日目 非番 午前(6)

店を出るとステラは、真っ先に電話をかけた。あの男がちゃんと帰ったかどうか確かめなければ。野放しにしたら、何をしでかすかわからない。 相手は飲んだくれもふてくされもせずすぐに出た。偉そうにガーガー言う主張は聞き流し、一段落してから無線機を耳に...
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五日目 非番 午前(5)

その後リンは近くの治療院に連れて行かれ、“人混みに足を取られてうっかり倒れました”と嘘をついて治療してもらった。それからカフェに連れて行かれて、温かなココアを有無を言わさず注文された。せめてものお詫びとステラは言った――保護局員志望者に対し...
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五日目 非番 午前(4)

*  専攻会に入ってからと言うもの、朝八時に寮を出る癖がついた。 リン=アリエノールは、足早に歩きながら袖をくんくん嗅いだ。朝食の後片づけ当番だったから、ソースの匂いが残っているような気がする。大丈夫だろうか。 「おーい、リーン」  寮の窓...
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五日目 非番 午前(3)

ダスティンは少しして立ち直った。開き直るような表情がその顔に浮かぶ。 「……いたのかよ。何してんだよ、盗み聞きしてやがったのか」「寝てたら勝手に入ってきて出てく間もなく喋り始めたのはそっちだろ」「寝てたの? なんで? 部屋で寝ればいいのに」...
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五日目 非番 午前(2)

朝の七時。ジェイドはあくびを噛み殺しながら更衣室のドアを開けた。  更衣室にはロッカーや洗濯ボックスといった必需品の他に、ローテーブルと座り心地の良いソファがあり、ミーティングルームのような役割も果たしている。基本的に、男性用の更衣室ならど...
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五日目 非番(1)

フェルドが不機嫌にならないのが、不思議だった。 助けたいと言ったのはマリアラだ。フェルドはそのせいで、大変な労力を強いられていると思う。疲れている上に色々と想定外のことが起こっては、イライラするのが普通ではないだろうか。  【魔女ビル】に魔...
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四日目 当番(9)

空を飛ぶのは初めてで、頭がくらくらした。 様々なものが下に見える。南大島の大半を覆う森もその背後に見える住宅街の灯りも、エスメラルダ本土の煌びやかなネオンも。すっげぇ……思わず漏れた呟きを、ラルフは慌てて飲み込んだ。フェルドに聞こえただろう...
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