2025-01

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14魔女の失意

ライラニーナ=ラクエル・マヌエル

時計台は予想よりとても大きかった。  町中にそびえるその塔は、歩いても歩いても一向に麓が見えなかった。ようやくたどり着いた時は、既に昼が近かった。マリアラは呼吸を整えて、その背の高い時計塔を見上げた。予想より随分大きかったので、距離も予想よ...
14魔女の失意

安らぎ

トールは不満だった。 ジェイムズ=ベインという人はミランダの協力者だと知ってはいたが、そもそもはマリアラへの好意から、ミランダに力を貸すことになったと聞いていた。なのになぜこんな状況で、マリアラをひとりで行かせることができるのだろうか。  ...
14魔女の失意

ジェムズ

ふわりと広がって落ちてきたその布は、スローモーションのようにゆっくり、そしてふんわりと、目の前にいたイクスの上に被さった。  一瞬の空白があった。あんまり出しぬけで、あんまり非現実的で、イクスもマリアラもイーレンタールも、みんなその場に立ち...
14魔女の失意

イーレンタール

マリアラ=ラクエル・マヌエルが、トールによってホテルに担ぎ込まれた。それを見届けて、ベルトランはたまりかねたように膝をついた。あの人が膝をつくことがあるとは知らなかったとイクスは思う。ベルトランが斃れる時は自滅だろうと思っていた。酒を飲み過...
14魔女の失意

裏切り者の朝食

ここのお日様はもといた島より随分のんびりしている。ようやく上がってきたお日様の光を浴びながら、レイルナートは朝ごはんを食べている。  しゃりしゃり、と緑菜が口の中で音を立てる。全く、と、噛みながら思う。ここのご飯は、全く美味しくない。  今...
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